IIAUは 旧イスラム大学・
現International Islamic Academy of Uzbekistan
ウズベキスタン国際イスラミックアカデミー です。
2018.9月、組織替え+名称変更がありました。
この記事では旧称「イスラム大学」を使っています。
配属先とは別に、週一回Webアプリケーション開発の講座を受け持っていたイスラム大学、12/24(月)が最終講義でした。
最終実習問題を出して、その問題では4・5人でチームを作って、ログイン認証からprofile登録・修正・リスティングまで、基本的なWebアプリケーション構築をチーム作業としておこなう、という訓練です。
この実習問題で私が学生たちに与えたルールは、
1. WebサーバーツールとしてXAMPPを使い、PHP + MySQL +Apache の環境で開発する
2. フレームワークツールを使ってはいけない
3. IDEツールもできるだけ使わず、テキストエディタでPHPやHTML・CSSをベタ打ちする
4. グループ構成員は必ず最低ひとつは役割を持っていること
5. インターネットでヒントを探すのは自由にやってよい
6. 講座最終日(2018.12.24)に各チームのリーダーは自チームの作品を、
ソースコードを含めて、プレゼンすること
フレームワークツールを使えば、ほとんどコードをタイプすることなくWebアプリケーションを構築できてしまいます。 ですが、プログラムのコードを生成しているのは学生ではなく、ツールですから、Webアプリケーション構築の訓練にはなりません。今回のコースでは最初から「フレームワークツールを使わないこと」を学習コースのルールにしていました。(「フレームワークツールの使い方の習得=ICT教育」という途上国でみてきた誤解に一石を投じることも、今回の目的の一つでした)
ルールには明記していませんが、フレームワークツールを使えば、データベースへアクセスするSQLの構文を知らなくても、簡単なパラメータを与えればツールがSQLを生成してくれます。 しかし今回は学生たちに自分でSQLのベタ打ちをやらせてみました。 できる学生はわずかでしたが、データベースを利用するのに必要なリテラシーの訓練にはなったと思います。 ICTプロフェッショナルにとっての最低限の素養だと思います。
今回のコースではXAMPPを使って、PHP+MySQL+ApacheというWeb初級としては定番の環境で学習をはじめました。 この情報学科の学生たちは、将来ICTプロフェッショナルとして顧客の要望に応じてシステムを構築したり、あるいはICT教員として教壇にたって生徒・学生にICT教育を施す立場に立つ人たちですから、それぞれのツール(プログラミング言語やDBツール、Webサーバーツール)のconfigurationをきちんと理解してもらうことが肝要です。 単に「Webアプリケーションが構築できること」だけを目標にするのであれば、そこまで細かく要求する必要はないかもしれませんが、私にとって彼らを訓練することの目的は、、
「ウズベク人ICT技術者・ICT教員を十分なレベルで育てること」
ではなくて、
「ウズベク人ICT技術者・ICT教員を十分なレベルで育てることができるウズベク人ICT技術者・
ICT教員を十分なレベルに育てること」
ですので、「Webアプリケーションが開発できた、これで終わり」ではなく、ツールのConfiguration settingを含め開発環境周辺のベーシックな構築・維持・管理の訓練も含めています。
レクチャーは英語でおこない、テキストも英語で作成しましたが、学生たちにとっては英語の壁はこちらの想像以上にあつかったようで、半分ほどの学生が半ばギブアップ状態であったようでした。
やはりウズベク語によるレクチャー+ウズベク語テキストが必要でした。大いなる反省点です。
今、自作の英文テキストのウズベク語訳を進めています。 任期終了までには間に合いませんが、持ち帰って宿題にしよう、と。
ここでのプログラミングやWebアプリケーション構築の講座は、あまり満足のできるものではありませんでしたが、2018.1月、および2018.9月からそれぞれ4か月ずつのコースで20名ずつ計40名の4年生が対象でした。十分な成果があったとは言い難いのですが、学生たちは皆、たいへん素直で、協調性もあり、気分よくレクチャーができました。
レクチャーが終わって、学科長さんはじめ数名の管理者の方々が教室へやってきて、私のサポート終了のちょっとしたセレモニーがはじまりました。 学部長さん(だと思う)の謝辞のあと、感謝状をいただき、全員で記念写真を、と校舎玄関へ。
この日、校舎に入ろうとして、たくさんの風船で飾られた入り口を見て「何かイベントでもあるのだろう」と思っていたんですが、ひょっとして、このド派手風船デコレーションは私のために作ってくれた?
写真の後列に今回の学生たち。 たいへん活発で、素直で、楽しいレクチャーでした。私の拙い英語が十分に通じなくて、理解度は今ひとつでしたが・・・
ひとりでも多くのプロフェッショナルICTエンジニアが育つことを祈ってます。
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