「ガイアナ・ジョージタウン観光案内」

ガイアナの首都ジョージタウンには美しい木造建築が数多く残されていて、多くの建物は今も現役で働いています。

スタブローク市場今回はスタブローク市場周辺の木造建築物にターゲットを絞って、すこし歩いてみました。
まずは、どこへ行くにしてもスタブローク周辺を歩く際の基点はやはりスタブローク市場の時計台です。(ことわっておきますが、この周辺はこんな記事やらあんな記事、はたまたこんな記事にあるように、「カメラをさげて観光客然とした風体で歩く」のは、「カモが『ネギですよ~』とふれてまわる」ようなものです。 私もこの日、市場の店のおばさんにバッグの口が開いてるよ、とか、サイフをそんな所に入れていてはダメ、とかいくつかダメだしをいただきました) 実際に歩いてみると、上記のブログ記事にあるほどには危険な雰囲気ではない(と思う)のですが・・・むしろ市場の中の騒然とした無秩序感や肉類の店が集まるあたりのすさまじい匂いやら、私を圧倒してくる「生きることのエネルギーのかたまり」みたいなものが私には新鮮で心地よく感じられます。
 
 
 
St. George Cathedral (1)最も有名な建築物は、木造建築としては世界一の高さを誇ると言われる、St.Geroge Cathedral(セントジョージ大聖堂)でしょう。 スタブローク市場から歩いて数分のところ、市場の喧騒がウソのように寺院の辺りは静かで厳かな雰囲気すら感じます。ロータリー状の道路に囲まれて、そこだけ独立した空間のような寺院です。St. George Cathedral (2)外観は真っ白、しかし近づいてみると、やはりあちこち痛みがひどく、また屋根もトタンかブリキの波板だったりで、メンテナンスのための予算がきびしいのだろうと想像されます。このあたりは文化財保護に比較的潤沢な予算をさくことができる先進国の感覚で評価すべきではない、と思います。むしろ文化財的建築物であっても現役バリバリ、というところ、さらに(資金面で)自分たちに可能な範囲で創意工夫してメンテナンスを続ける彼らの努力を評価すべきでしょう。
 
 
 
St. George Cathedral (3) 祭壇正面・天井の木組み中に入ると、まず天井の高さ、そして木造寺院というだけあって、見事な天井の木組みなど、圧倒されます。祭壇の後ろ側には見事なステンドグラス、そして右側にはパイプオルガンが設置されていました。パイプのデコレーションが美しいです。パイプオルガンの裏側には、これもまた見事なステンドグラス。どれもこれも見ていて飽きない美しさでした。
この日は何かのお祭りの準備作業がおこなわれていて、若い人たちがいろいろ飾りつけに忙しそうでした。
 
 
 
St. George Cathedral (4) St. George Cathedral (5) 祭壇右億にパイプオルガンが見える St. George Cathedral (6) 大聖堂のパイプオルガン パイプが美しい St. George Cathedral (7) パイプオルガンの裏側に見事なステンドグラス St. George Cathedral (8) 飾り付けの作業をする人々 St. George Cathedral (9) 飾り付けの作業をする人々(2) St. George Cathedral (10) 飾り付けの作業をする人々(3)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
National Libraryの入り口St George Cathedralの北西側すぐのところに、National Library(国立図書館、でしょうか?)があったので、覗いてみました。

入り口で荷物を預けて、2階の閲覧室へ。 National Libraryの閲覧室National Libraryのインターネットルーム開架式になっているようで、たくさんの人(若い人が多かったです)が調べものをしているようでした。図書の貸し出しはやっていないみたいでした。貸し出すと返ってこない、という危惧があるのかもしれません。横にはインターネットルームらしい部屋があって、ここも若い人が多かったです。部屋の外には順番待ちの行列もできていて、その様子は図らずも「市民の多くは十分なインターネット環境を享受できない状況下にある」という現状を示しているようでした。
 
 
 
 

CityHall ジョージタウン市役所図書館を後にして、次のターゲットはCityHallから最高裁判所です。
 
 
 
 
CityHall ジョージタウン市役所(2)CityHall ジョージタウン市役所(3) 近寄ってみると、かなり痛んでいるのがわかります
CityHall(市役所庁舎)は観光パンフレットなどに掲載されていたりするほど有名な木造建築物ですが、周辺に商店などが立ち並び、今も現役で活躍する建物だけあって、実際に見ると「かなりくたびれてるな~」という印象を受けます。この建物も予算をかけてメンテナンスすれば「世界文化遺産」級の建築物かもしれないです。そう思うと、こうして現役でがんばってくれていることを大事にすべきか、「文化財保護」の方向を考えるべきなのか、私にはどちらがいいのか、わかりません。このまま現役でいてくれて、ある日、床が抜け、屋根が崩れ、柱が朽ちて自然に帰るのもありなのかな~、とか・・・
 
 
 
 
SupremeCourt 最高裁判所 全景さらに南下して、最高裁判所を目指します。 何度か車で前を通過して、「いつか写真におさめたい」と考えていた建物です。
SupremeCourt 最高裁判所 (2) 「静かに」の標識さすがにこうした場所ではクラクションを音高く鳴らして走る車もなくて、静かでした。 建物はすこしピンク系の色合いで、なかなかシャレた佇(たたず)まいです。
 
 
 
 
St. Andrews Kirk教会裁判所の次は国会(Parliament)です。 国会へ向かう道の途中、すっきりと建つ教会がありました。 あとで地図で調べると、St. Andrews Kirk教会というのだそうです。
 
 
 
 
Parliament 国会の建物
国会の建物は、木造の古い建物というわけではなく、堂々とした立派な建物でした。
Parliament 国会の建物(2)
 
 
 
 
国会や最高裁判所や国立図書館などの公共施設やSt. George Cathedralのような荘厳な木造建築のおごそかな佇まいが、スタブローク市場のすさまじい喧騒とほとんど軒を接するかのように相並ぶ様子は、堅苦しく考えれば「無計画な都市計画の結果としての無秩序さ」かもしれませんが、反面、無秩序な坩堝の中から「オレたちはこうして生きているぞ!」という、うねりのようなエネルギーを感じさせてもくれます。途上国の面白さ、なんでしょうね、こういうところが。

2時間近くかけてスタブローク周辺の「見る価値のある建物群」をカメラにおさめ、帰りにはスタブローク市場の前の店で(以前、一度買って気に入っていた)激辛の焼きそば+骨付き鶏肉のランチボックスを買って、満員のミニバスで宿舎まで戻りました。 バス移動は(運転が乱暴で危険ということで)ほんとは禁止なんですが、タクシーだと400~500GY$(240~300円)のところ、ミニバスは市内ならどこまで乗っても80GY$(約50円)です。たしかに運転はすさまじく乱暴で、車内はからだ中にひびく(耳で聴くというより座席から伝わる振動で背中とお尻で聴く)ような大音量の音楽が鳴り響き、会話などとてもできない状態です。下のビデオは往路のバスで撮ったもの。 往路はガラガラに空いていて、運転手も慎重な運転でした。帰路はギュウギュウ詰めに加えてドライバーの荒っぽい運転で生きた心地がしませんでしたが・・・短い時間でしたが、ガイアナに来て初めて「観光客」をやってみました、おもしろかったです。

【「観光客」へのアドバイス】
ジョージタウンの中には「近づかないほうがいい場所」というのが数箇所あるそうです。 あらかじめホテルのフロントなどで教えてもらって、近づかないようにしましょう。スタブローク市場周辺は(私には)あまり危険な印象は受けませんが、警戒に越したことはありません。数ヶ月の滞在中、観光客らしき人は一度も見かけたことがありませんでした。バックパッカーすら見かけることはなかったです。
ジョージタウンの中でしたら、タクシーは400GY$(約240円)から。メーターつきのタクシーは見たことありません。米国風のYellowCabっぽいタクシーが結構たくさん走っています。タクシーはナンバープレートの最初の文字が「H」です。 私有車は「P」で始まります。「P」ナンバーで「タクシー、乗らない?」と声を掛けられても無視しましょう、白タクです。スタブローク市場前にたくさんタクシーがたむろしていて、声を掛けられますが、けっこう吹っかけてきます。市内なら400GY$~600GY$を上限として、交渉しましょう。タクシーの運転はほぼ例外なく荒っぽいと覚悟しておきましょう。 タクシーを時間単位で貸し切りにしたい場合は、一時間2000GY$(約1200円)が現在の相場です。 バスは市内ならどこまで乗っても80GY$(約50円)です。運転が荒っぽいし、路線図などもなくて、慣れないと難しいのであまりお勧めしません。
JICA御用達のタクシードライバーを紹介しておきます。
   Rahim (ラヒーム) (TEL) 686-4536, 627-7572
日本人とのつきあいにも慣れているし、紳士的なドライバーです。運転も乱暴でなく確かです。 彼の英語は私には聞き取りにくいのですが・・・
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