JICA「ポータルシステム」について一言もの申したく・・・

JICAボランティアや専門家には「JICAポータルシステム」というのがあって、配属先での作業の報告やら各種の手続きをこのシステム上で行うようになっています。 このポータルシステムなんですが、いろいろ制約が多くて、その中でも最たる制約が「MicrosoftのIE(InternetExplorer)以外では動作しません」というもの。

同じ業界でメシを食ってた者として「開いた口がふさがらない」ような動作上の制約です。IT業界で顧客から開発の委託を受けて、完成した製品を納品するときに「このシステムはIEでしか動作しませんので、よろしく」などと言おうものなら、「顔を洗って出直して来い!」と突っ返されるのが普通なんですが、JICAではそんな納品がまかり通るらしい。(それとも内部開発なんでしょうか? それにしても「IE以外では動作しませんよ」で納得してもらえる社内開発システムなんて、ありえない話です)

きっと、このポータルシステムの開発者はJavaScriptやHTML上でIE特有の方言をビシバシ使っていて、それが標準的なブラウザでは動作しないということさえも知らない、さらに納品前のテストもIE上でしか実施しなかった、そんな信じがたいレベルだったんじゃないかな、と想像しますが・・・いずれにせよ、おそまつすぎるシステム品質です。

そんな納品がまかり通るのは「お役所」だからでしょうか? 

私たちJICAボランティアが途上国で、OverSpecだったりSpec不足だったりするシステムや機器の導入を見るたびに、途上国省庁のIT監査レベルを一刻も早くあげなくては、いつまでたってもこうした「ホワイトエレファント」が次々にうみだされるばかりだ、と危機感を抱く一方で、本国日本がこれでは途上国に笑われてしまいます。

あ、こういう内部事情は漏らしてはいけないのかな? ま、私には守りたい地位も名誉もありませんから、どっちでもいいんで・・・処分があるのならお受けしますが・・・

一般的な業界常識ではまかり通るはずのない製品品質がJICAではまかりとおってしまっている、こうした体質から改善していかなければダメなんじゃないか、とずっと感じておりました。

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