パラオ語の学習とは直接関係ないのですが、短い期間とはいえパラオに住み、パラオという国を見つめて、「パラオはいったいどっち向かって行くんだろう?」という疑問がずっとあって、それに応えてくれるものが何かないか、と捜していました。
インターネットで、「Actions for Palau‘s Future - The Medium-Term Development Strategy」 という文書をみつけました。 これは、2009年から2014年の5ヵ年間の「Action Plan」(行動計画)として、アジア開発銀行のサポートを受けて、策定されたものだ、ということです。 レター版280ページにおよぶ英文レポートですが、おそらくここに「パラオはいったいどっち向かって行くんだろう?」という疑問に対する、いくばくかの解答があるはずです。
それとは別に、「PALAU National Master Devolopment Plan」(1996)という文書もあります。 これは、オーストラリアのコンサルタント会社に依頼して、1996年に策定された、「2020年までの国家開発長期計画」なのだそうです。 全体で600ページを超える、長大なレポートで、読むにも、訳出するにも、私のcapacityをはるかに超えています。
というわけで、時期的にもちょうどいいということで、2009-2014の5ヵ年中期計画文書を読んでみることにしました。 (2010年 5月)
日本の対途上国技術援助・技術協力の、ほんの端っくれにぶらさがっているような私の仕事ですが、それでもやはり、パラオが何をどのように考え、どのような国づくりをめざしているのか、ということをこのような基本文献で確認しておくことは、決してムダな作業ではないはずだ、と思います。 基本文献ですから、かなりの部分、建前的な・きれいごとですましているような、といった印象は否めないでしょうけれど、まずは「読んで、評価はその後で」ということです。
本来ならば、外務省とか大使館とかの仕事なのかもしれませんが、探してみてもどこにも日本語訳がないので、できるかどうか自信ありませんが、せっかく読むので、訳出しておこうか、と思います。 (私の英語力不足のため、誤訳多数あるかと思います。 お気づきのところありましたら、下記メールフォームよりお知らせください)
原文の所在は、パラオ政府のWEBサイトのここです。
著作権etcの取り扱いが不明ですので、この訳出を利用される場合は事前にパラオ政府の了解を得てください。
訳文の各文頭に、文番号がふってあります。 この番号は、原文の文番号と対応しています。( 1 ~ 856 )
以下で、 MTDS : Midium Term Development Strategy
第一章 「政策・戦略・行動計画の概略」 ( 文番号 1 ~ 58 )
第二章 「MTDSの役割と目的」 ( 文番号 59 ~ 72 )
(訳出未完 Updated :12/19/2010)第三章 「国家開発の現状」 ( 文番号 73 ~ 384 )
第四章 「国家開発の全体像および計画」 ( 文番号 385 ~ 405 )
第五章 「中期財政戦略」 ( 文番号 406 ~ 407 ) (別文書)
(訳出未完 Updated :3/20/2011)第六章 「経済政策・制度における戦略と行動」 ( 文番号 408 ~ 509 )
第七章 「中期財政戦略」 ( 文番号 510 ~ 556 )
第八章 「環境戦略・行動計画」 ( 文番号 557 ~ 592 )
第九章 「観光業の戦略・行動計画」 ( 文番号 593 ~ 650 )
第十章 「水産・漁業の戦略・行動計画」 ( 文番号 651 ~ 720 )
第十一章 「農林業の戦略・行動計画」 ( 文番号 721 ~ 786 )
第十二章 「インフラストラクチャの戦略・行動計画」 ( 文番号 787 ~ 794 )
第十三章 「教育財政の戦略・行動計画」 ( 文番号 795 ~ 804 )
第十四章 「厚生財政の戦略・行動計画」 ( 文番号 805 ~ 829 )
第十五章 「社会的弱者のための戦略・行動計画」 ( 文番号 830 ~ 834 )
第十六章 「予算と歳出の優先順位」 ( 文番号 835 ~ 846 )
第十七章 「監視と評価」 ( 文番号 847 ~ 855 )
第十八章 「付録:各計画の優先度」 ( 文番号 856 )
誤訳のご指摘、また感想などございましたら、下記フォームで。 お待ちしております。
「訳出、手伝ってやるぜ~」、大歓迎です、これまたお待ちしております。