まず、パラオの書籍事情からご理解をお願いいたします。
パラオには「本屋さん」がありません。
大きなマーケットである、WCTCとかスランゲルの一角に聖書が数冊おいてあったり、国立博物館の入り口のおみやげ売り場の一角にいくつか本があったり、・・・あとはPCC(PalauCommunityCollege)のなかに書籍コーナーがある・・・それくらいです。 いわゆる「本屋さん」はありません。
不思議な国です。
インターネットが普及する前はどのようにして知識を得ていたんでしょう?
知識がなくても生活はできる、という南の国のおおらかさ、でしょうか・・・
で、パラオ語の辞書ですが、Lewis S. Josephs という人によって1970年代に編纂・発行された「パラオ語ー英語辞書」(下図)が、今手に入るほぼ唯一のパラオ語辞書、と思われます。

ハードカバーの500ページ近くある、立派な書籍です。
国立博物館を訪ねたとき、入り口の売店で見つけ、購入しました。 50ドルでした。
実際にパラオ語の文章から単語を調べようとすると、これがなかなかたいへんで、文章中の綴りのままで辞書に載っていることは、ほぼ稀、といえます。 ですので、どういう語尾変化や接頭語がくっついてこうなっているのか、という見当がつかないと、使いこなせない辞書、といえるでしょう。
逆に、英語からパラオ語、というのが辞書の後半150ページほど掲載されていて、意外にここで調べがつくケースもよくあります。
次に、文法書ですが、これも Lewis S. Josephs の立派な文法書があります。 題して ”Handbook of Palauan Grammer” 2巻本で、これもハードカバーの立派な装丁です。 どちらも 50ドル。 どこにも売ってなくて、教育省に配属されていたJICAボランティアに頼んで、教育省で直接購入できました。 書籍販売の窓口などありませんので、コネを頼りに入手するしかないようです。 (下図)



Handbook とタイトルにありますが、なかなかどうして、Handbook などというシロモノではありません。
ハードカバー + 厚手の上質紙 + 400ページ余
ということだけでもお分かりいただけると思います。 ただ教科書風に通読するタイプの書籍ではなく、参考書的に「必要なとき開く」タイプの書籍、でしょう。 もちろん、1ページ目から通読する読み方もありですが、そうするには、英語の論文を紅茶などすすりながらスラスラ読める英語力、が必要でしょう、私にはそんなことできません・・・
ほかには、インターネット上にいくつかパラオ語関連の研究論文がPDF形式で公開されています。
下記のサイトからさがすのが便利でしょう。
A Palauan Linguistic Bibliography
パラオ語に人称代名詞はありますか?
はい、あります。
パラオ語で最初に教わるフレーズに、
Ak mo er a skuul.
というのがありますが、「私は学校へ行きます」という意味で、
Ak = 「私」 です。
「あなた」の場合、
Ke mo er a skuul.
で、 ke = 「あなた」ですね。
「頑張れ」と「おめでとう」の書き方。読み方。教えてください。
「がんばれ」 : Ka Bong! 「カ ボン」 でしょうか・・・
(http://www.gskb.biz/wp1/?p=797)
「おめでとう」 : 「おめでとう」で通じるようです。
(http://palauxpalau.com/column/2009/02/vol22.html)