possessor suffix      パラオ語の「所有接尾辞」

「私の・・・・」「あなたの・・・」「彼/彼女の・・・」「私たちの・・・」など、所有者をあらわす場合、、
 1. パラオ語に由来する名詞では、名詞の語尾変化であらわします
       私    ・・・  k
       あなた ・・・   m
       彼/彼女 ・・・ l
       私たち  ・・・  ~am
       あなたたち ・・ ~iu
       かれら  ・・・  ~ir
     例) blai  家
          my house      blik      発音
          your house     blim      発音
          his/her house   blil       発音
          our house      blimam    発音
          your house     blimiu      発音

 2. 外来語に由来する名詞の場合、名詞のあとに所有者をあらわす語を前置詞erとともにおきます( house of me のように )
       私の ・・・・・・・・   er ngak
       あなたの ・・・・・   er kau
       彼/彼女の・・・・   er ngii
       私たちの ・・・・・   er kemam
       あなたがたの・・・   er kemiu
       かれらの ・・・・・・   er tir

      例)「私の消しゴム」「あなたの・・・・」
       私の消しゴム  ・・・・  ng keskomu er ngak      発音
       あなたの消しゴム・・・・  ng keskomu er kau       発音
       彼/彼女の消しゴム ・・・ ng keskomu er ngii      発音
       私たちの消しゴム ・・・・・ ng keskomu er kemam    発音
       あなたたちの消しゴム ・・ ng keskomu er kemiu
       彼らの消しゴム  ・・・・・・ ng keskomu er tir       発音

原則は上記1.2.のルールにしたがって、ですが、例外は(どの言語にもあるように)パラオ語にもあるようで、これは個別に確認するしかないのでは、と思います。

    例外ケース) 「私の学校」 学校:skuul  は英語:school に由来する外来語、とおもわれますが、
         「私の学校」 ・・・・・・・ skuulek    発音
         「あなたの学校」 ・・・  skuulem   発音
         「彼/彼女の学校」 ・・・ skuulil    発音
         「私たちの学校」・・・・・・・ skuulam  発音

(大胆に推測すると、「外来語でも、単語の末尾の音によって、発音しやすければパラオ語由来の接尾辞(k, m, l・・・)を適用する」 けっこう「いいかげん」風に見えて、実は最も合理的なルールに思えますが・・・)
       

ここでは、パラオ語の名詞の接尾辞が変化することで所有者を示す、という「possessor suffix」(Lewis S Josephs の辞書 から)に「所有接尾辞」という訳語を(勝手に)あてています。 言語学の世界で、どのように訳されているか、私は存じません。 もし間違いがありましたら、ご指摘ください。
Lewis S Josephsによれば、possesor suffix とは、
  a suffix which is added to a noun stem to designate the possessor
だそうです。

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