photo             写真

siasing  [siəsiŋ]

「写真」です。

パラオ語には sh の音、発音記号では[ʃ]の音がないようです。
ですから、日本語の「しゃ」「しゅ」「しょ」や「し」(shi)の、ローマ字表記すると「sh」であらわされる部分はすべて単純な「s」音で発音されるようです。

ですから、パラオの人たちの大好きな「さしみ」も発音記号で書くと、[saʃimi] ではなく [sasimi] と発音されます。
ここで取り上げた「写真」も同様で、[ʃʌʃiŋ] ではなく、[siəsiŋ]になります。

言語によって、「もともと持っていない音」というのは必ずあるわけで、日本語でいえば、かつて平安時代にはあった(らしい)[f]音とか、区別できない[r][l]音などがそうです。
かつてしばらく滞在したことのあるスリランカのシンハラ語では[z]の音がありません。 [z]音をシンハラ族の人に聞かせて真似してもらうと、[j]音になります。 「ざ」「じ」「ず」「ぜ」「ぞ」は、「じゃ」「じぃ」「じゅ」「じぇ」「じょ」としか発音してもらえませんでした。 例えば、「清水さん」は「しみずさん」ではなくて、「しみじゅさん」としか呼んでもらえません。 パラオの人の場合、「すぃみずさん」になるのかも。

パラオの人に「しゃ、しぃ、しゅ、しぇ、しょ」を発音してもらうと、おそらく「さ行」音になるでしょう。

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