パラオの新聞「TIA BELAU」(Palau Today)の一面に毎回掲載されているパラオ語の囲み記事があります。 タイトルが「Olachitnger」といいます。 辞書で「Olachitnger」を捜しても載っていません。
で、 職場の人に尋ねてみました。 もちろん、パラオネイティブな人に、です。
最初の反応 : 「????」
しばらくして、「guess かな???」
で、毎回掲載されている前文のところを読んでみてもらいました。 以下、その部分を抜粋します。
Ne betok el belkul a tekinged a rechad er a Belau a di merael mo nguemed. A tang ra kmal di mla remiid el tekinged a ikel de dung el kmo ng olachitnger. Me ka molangch el kmo kemedengei a belkul aikal ngariou el olachitnger.
なんとかかろうじて意味がとれたのは、一行目だけ。
「パラオの人達の言葉の多くが失われつつあります」 ですかね?
betok many, numerous
belkul meaning, function
tekinged = tekoi (?)
rechad people
nguémed finish, die
2~3行目は解説してもらいましたが、それでもよくわかりませんでした。
要するに、「パラオ語の中で、今ではほとんど使われなくなった表現をここに掲載して、意味を想像してみましょう」というコーナー(らしい)ということです。
(すこしハードルの高い記事であったようです。 日本語の場合で言うと、例えば「衣紋掛け」とか「落ち葉焚き」とか、今ではもう若い人達には具体的なイメージがわかないような表現を集めるコーナー、といったところでしょう)
職場の、けっこう年配の方たちでさえ、ここのコーナーの表現は、「これ、なんだろうね~?」状態で、これはなかなかたいへんなものをテキストにしてしまったかな、というのが正直なところです。
そんな中で、職場のネイティブパラワンな人たちにすっきり理解できた表現が、これです・・
Ng mla merkakl a tekingel
英訳すると、
Eat your words.
なんだそうです。 で、いろいろ状況やら説明してもらって、やっと理解できました。
和訳すると、
「そのお言葉、そっくりあなたにお返しいたします!」
というような意味合いの表現だそうです。