【アフリカの音楽から  (6)】 2015.1月

スワジランド全国のHighSchoolをまわって校内のPCラボのローカルネットワークを構築する、というのが今回赴任の中心的な仕事ですが、全国の学校へ私を運んでくれるのは教育省の公用車であり、そのドライバー達です。彼らも他のスワジランド人同様、敬虔なキリスト教徒で、私を学校へ運ぶ車中では賛美歌・ゴスペル、ときには牧師さんの説教CDであったり、常に信仰に関わる音楽・演説が流れています。今風な曲が流れる、ということはほぼ皆無です。 牧師さんの演説は、最初の2・3分は普通の口調ですが、すぐに絶叫調になり、そのまま1時間、時には2時間近く絶叫が続きます。ちょっとこれは「ご勘弁を・・・」と願いたいのですが、ドライバーは自分で納得できる箇所にくると「そうだ! そのとおりだ!」とCDの演説に相槌をうったり・・・目的地に着くと、「いつ聴いてもxxx師の話はいいだろう、そう思わないか?」と私に同意を求めますが、シスワティ語の演説でほぼ100%理解できない私は、どう返事すればいいんでしょう?
 
 
LAN構築作業のあとで
そんな敬虔なキリスト教徒揃いのドライバーの一人、シャバングさんは、「飛ばし屋」揃いの教育省のドライバーのなかでは珍しく「慎重な運転」派の一人。 見た目は「ごつい」おじさんですが、性格は非常に優しく穏やか。 そして笑い声が最高。 普通の笑い声ですが、相手をホッとさせる独特の雰囲気がある笑い声で、私はいつもシャバングさんの笑い声を心待ちにしています。
右の写真はLAN構築の作業のあと撮ったもの、左端がシャバングさん。中の3人は一緒に作業した若いICT教員たち。
 
 
 
 

彼、シャバングさんがドライバーの時、いつも運転中にかけているCDはバラード風のゴスペルで、最初に聴いた時から耳に心地よく感じていて、彼にお願いしてCDを買ってきてもらいました。 
Glory of the last daysという南アのグループ(男2人・女3人)で、CDのタイトルは「Umoya Wami Uyakudinga」
耳に心地よいゴスペルが12曲収められています。 聴いていると心の襞(ひだ)にこびりついた諸々がひとつひとつ剥がれて流れていくようで、目的地に着くころにはすっきりと作業に入れます。 また、グダグダに疲れた帰路ではちょうどいい具合の子守唄になっています。ストレスを貯めた日、部屋でハーブティーでも飲みながら聴くといいかも。

シャバングさんに買っていただいたCD、12曲はいってますが、どれも心地よい曲です。 ここにご紹介するのはCDタイトルにもなっている曲、CDでは2曲目です。 タイトル・歌詞ともズールー語だと思います。私にはさっぱり??ですが、それでも聴いてホッとする、いい曲です。 ソロをとっているグループリーダーの女性(Faith Khanyileさん)の抑制の効いた声が、私のお気に入りです。

Glory of the last days : ‘Umoya Wami Uyakudinga’